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学部・学科

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福祉心理学科:教員メッセージ

学科長メッセージ

福祉心理学科長
福祉心理学科 教授
渡部 純夫
PROFILE わたなべすみお[2001年赴任]
臨床心理士・福祉心理士
専門分野:臨床心理学、福祉心理学
主な著書:共著『心理学理論と心理的支援』、共著『現代と未来をつなぐ実践的見地からの心理学』、共著『福祉の時代の心理学』ほか
学びたいという気持ちがあるからこそ、 人生に充実感が生まれるのです。
人間の理解に必要な心理学の基礎を総合的に学ぶ。
 福祉心理学科という名称は日本の大学の中でも本学が先駆けといえるものです。その目標は、心理学の基本的なことを全般的に学び、人を理解する能力を身に付け、生活のあらゆる場面で人びとの幸せづくりのサポートができる人材の育成にあります。認定心理士、福祉心理士の資格や養護教諭の免許、社会福祉士、精神保健福祉士、認定健康心理士、産業カウンセラーの受験資格を得ることができるほか、社会的要請の多い「臨床心理士」や「臨床発達心理士」の受験資格をめざし、大学院に進学する学生の多いのも特徴の一つです。

基礎の修得から応用へ知と情をバランスよく修得。
 福祉心理学科には三つの履習コースがありますが、それぞれのコースで基礎と応用について、バランスよく学んでほしいと思います。心理学では、正しく分析し正しく伝える「知」の部分と同様に、「情」の部分が重要になります。そのために大いに利用してほしいのがゼミです。ゼミでは、学生同志のやりとりや生身の人間同士の正直な感情のぶつかり合いがあります。その中で、人への配慮を知り、自分自身を知ることができます。

触れ合う中で人びとの輝きと自分の輝きを見つけよう。
 人間は誰でも良い所をもっています。自分のもっている長所に気づき、自分がかかわっていく人たちの良い所を積極的に見つけようとする人になってください。“みんなちがって、みんないい”という金子みすずの詩のように、他人に対して好意をもち、他人を受け入れる大らかさと、自他の違いを認識し、自分の役割をきちんと果たすことができる実力を身に付けること、これが心理学を学ぶ上で大切なことかもしれません。

教員メッセージ(臨床心理履修コース)

秋田 恭子
福祉心理学科 准教授
秋田 恭子
PROFILE あきたやすこ[2005年赴任]
臨床心理士
専門分野:臨床心理学、精神分析
主な著書:共訳『サポーティヴ・サイコセラピー入門』、共著『現代と未来をつなぐ実践的見地からみた心理学』、共訳『死のまぎわに見る夢』ほか
人の心は複雑で容易に判るものではありません。 人の心を理解することの楽しさと難しさを学んでいただきたいと思います。
心の問題を解決するための「実践方法」と「研究方法」を学ぶ。
 臨床心理学は、心に問題を抱える人びとへの専門的援助という実践と、援助の技法ないし理論とを科学的視点をもって研究する学問です。
 臨床心理学の実践は、アセスメント、心理療法、臨床心理的地域援助を含みます。アセスメントは、面接、行動観察やさまざまな心理検査を用いて、個人や集団にどのような心理学的問題があり、どのような援助を必要とするかを見立てます。心理療法には、1)心理学的問題の背後には無意識的な葛藤が存在するという考えに基づく精神力動的心理療法、2)心理学的問題は誤った学習の結果であるという考えに基づく行動療法、3)カウンセラーの「真実性」「無条件の肯定的配慮」「共感的理解」という態度がクライエントに内在する成長への動機づけを開放するという考えに立脚する来談者中心療法の三つの大きな流れがあり、このほかにも遊戯療法、箱庭療法、家族療法などがあります。臨床心理的地域援助は、問題を抱えた個人や集団を取り囲む環境に働きかけます。研究方法には、観察法、面接法、検査法があり、事例研究法も重要です。さらに、データを解析するための統計法も重要です。

生涯を通して学び続けるための基礎を身に付ける。
 心に関する理論には、心理的問題の年代毎の変遷を扱う発達心理学、正常と異常とを扱う精神医学、心身医学、人格心理学などがあります。哲学、芸術、文学なども関連します。これらすべてを大学時代に学ぶことは不可能ですが、人間の心の問題を扱い解決する仕事に携わる者は、大学時代に身に付けた基本的な理論や知識を基礎に、生涯を通して学び続けねばなりません。

教員メッセージ(生涯発達心理履修コース)

佐藤 俊人
福祉心理学科 准教授
佐藤 俊人
PROFILE さとうとしひと[2003年赴任]
臨床心理士
専門分野:発達心理学
主な著書・論文:共著『現代と未来をつなぐ実践的見地からの心理学』、共著「コミュニケーションの原点としてのカウンセリングエステの効果」、「個別対応型健康・福祉サービスの有効性測定について」ほか
客観的に自分を見直し、じっくり考えることが基本。
人間の発達過程を学び、ふさわしいサポート探る。
 子どもは何年もかけて青年、そして高齢者になっていきます。発達はその人の人生そのもの。例えば何かに悩んでいる20才の青年を心理的に援助しようとするとき、「今」を見るだけでは十分ではありません。その人のこれまでの発達を振り返ってみることが必要になります。
そのために、発達心理学では多くの人に共通する心身の発達の法則性を捉えます。一般にこの年齢の頃にはこう発達すると把握することは、発達心理学の大きな課題の一つです。
 しかし、その知識を実際に応用するためには個々のケースに対応するための知識や考え方を学ぶことも必要です。子育てに悩む親にはどのような支援ができるか、生きがいを見いだせなくなってしまった高齢者に幸せな気持ちを取り戻してもらうにはどうするべきか。さまざまな問題について考えていくことになります。

人間を知るためには、多くの人間に接すること。
 学生に心がけてほしいことは、客観的に自分をよく見直し、自分についてじっくり考えてみること。皆さん自身も「発達し続けている」のです。子ども時代の自分の延長上に「今」の自分があるのです。自分の歴史を認識してもらうために、講義では心の問題に焦点を当てた「自分史」の作成に取り組む機会を設けています。
 また、子どもに興味があるなら一緒に遊んでみること。そうすると何を考え感じているか、あるいは自分も昔そうだったな、というような感覚がよみがえってくるはずです。青年に興味があるなら友人と大いに話し、高齢者の問題に関心があるなら高齢者に接し、多くを教えてもらいながら、悩みや思いを知ることが大切でしょう。人間を理解するには、多くの人間に接することが大切なのです。

教員メッセージ(社会心理履修コース)

吉田 綾乃
福祉心理学科 准教授
吉田 綾乃
PROFILE よしだあやの[2006年赴任]
専門分野:社会心理学
主な著書:共著『現代のエスプリ ポジティブ心理学の展開「 強み」とは何か、それをどう生かせるか』、共著『現代と未来をつなぐ実践的見地からの心理学』、共訳『親密な関係のダークサイド』ほか
誰もが抱く日常の疑問を、自ら解決できる人に。
日常にある「なぜ」を検証し、研究手法をしっかり身に付ける。
 社会心理学は日常生活に潜むさまざまな「なぜ」を科学的に検証する学問です。ゼミで扱うテーマは幅広く、誰もが一度は疑問や関心を抱いたことがある内容かもしれません。
 現在、ゼミでは各自の興味に基づいて論文を講読していますが、その内容は対人関係、コミュニケーション方略、集団心理などさまざま。一つのテーマを掘り下げて学ぶよりも、社会心理学の研究手法の修得に重きを置いています。具体的には3年次から仮説を立て調査を行い、仮説を検証するといった一連の研究手法を体験します。その理由は、東北福祉大学の福祉心理学科を選択した人は、何かこころについて知りたいこと、「なぜ」という疑問をもっているはずだからです。自分が抱いた疑問を「自分で」解決するためには、心理学の方法を学ぶことが最も早道だと思います。

自分の問題だけではなく、社会の問題を解決できる人へ。
 社会心理学は、日常生活に起きているさまざまな事柄を取り上げ、検証してきた学問であるだけに、研究手法が日常生活の問題の解決方法と密接に関連していると思います。そうした観点からも、ゼミでの活動を通じて研究手法を学ぶことは卒業後の人生において、何か解決し
たい問題が生じたときに、適切な対処行動をとることができることと結び付くのではないかと思っています。また、方法論を身に付け、物事を客観的に捉え、問題解決ができるスキルをもった人は、社会や環境をも良い方向に変革していくことが可能になるのではないでしょうか。
 環境・社会心理履修コースは、過去や現在の自分だけではなく、未来の自分や他者、社会について客観的に見つめる眼を養い、問題解決スキルを身に付けることができると思います。