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学部・学科

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教育学科:教員メッセージ

学科長メッセージ

教育学科長
教育学科 学科長:教授
岡田 清一
PROFILE おかだせいいち[1977年赴任]
専門分野:歴史学、歴史教育、地域調査
主な著書:『中世東国の地域社会と歴史資料』(単著)、『社会・地歴科通論』(共著)ほか
大学生の「総合学習」を想定し、学生が関心をもつ地域的課題を解決すべく、特定の自治体を対象に調査を行っている。
保育・教育現場の第一線を担える人材として、 知識・技術・人間性を養う。
現代の教育的ニーズに対応するカリキュラム構成。
 教育学部教育学科は、常に時代の先端を捉え、さまざまな教育的ニーズに対応するためのカリキュラムを備えています。そのなかで私たちが特に力点を置くのが、「特別支援教育」の充実です。平成24 年の文部科学省の調べでは、義務教育段階の全児童・生徒で通常学級に在籍する者のうち、さまざまな障がいの可能性のある児童・生徒が6.5% 程度いることが分かりました。
教育学科では、教職課程の履修の有無にかかわらず、すべての学生に特別支援教育に関する科目を必修化しています。特別支援教育で大切にするのは、一人ひとりの児童・生徒に対する「気付きの力」を磨くことであり、そういう意味では、教育を学ぶすべての学生にとって基盤となる学びであるといえるでしょう。

豊作の稲穂のような、謙虚さを持つこと。
 私は常々学生に対し、「豊作の稲穂になれ」という言葉をかけています。「実るほど頭を足れる稲穂かな」という句がありますが、学識や徳行を深めれば深めるほど、その人柄や態度は謙虚になってほしいという思いからです。
 教育には字の通り「教え育てる」という意味もありますが、同時に、「ともに育む」共育者として、乳幼児や児童・生徒と向き合ってほしいというのが私の願いです。私自身、学生の発表を聞き、知らなかった知識を教えられることが多くあります。「保育者・教員である自分の方が知識を多く持っている」と考えるのではなく、乳幼児や児童・生徒と同じ目線を持ち、個人に対する謙虚さや尊敬の念を持つ、「豊作の稲穂」のような教育者へと成長してください。教育学科は、理論と実践の融合を核とする充実したカリキュラムで、教育の世界を志すすべての学生をサポートします。

教員メッセージ(初等教育専攻 幼保コース)

和田明人
教育学科 教授
和田 明人
PROFILE わだあきひと[2003年赴任]
専門分野:社会学、子ども学
主な著書:共著「保育者養成におけるアクティブ・ラーニング」「対話型アプローチによる保育研修に関する基礎研究」ほか
常に保育の高みを追い求め続け、学び続けることで高度な専門性を発揮できる保育者となるための養成教育・研修のあり方の開発に取り組む。

「対話」によって「実践知」を共有し、「理論知」を能動的に獲得。

1年次の終わりに選抜試験。問われるのは、覚悟と姿勢。
 保育士養成校には定員の厳守が求められており、本学では1年次の終わりに選抜試験を実施しています。そこで問われるのは、保育を取り巻く厳しい現実を知った上で、なお保育士をめざし自ら地位の向上にも取り組んでいくという覚悟と姿勢です。そのために、私が担当する1年次の必修科目「保育原理」「保育者論」の中でも、保育界における都市と地方間の格差(大都市での保育所不足と保育士不足、地方での保育所の規模縮小・統廃合) や民営化の波、保育者の待遇問題といったリアルな現実をストレートに伝えています。
 この選抜試験を通過した学生を対象とする2年次からの授業では、幼保コースの複数の教員が、実践・実行に重点をおき、チームで教育を展開していくことになります。なかでも特徴的なのは、2年次から取り組みが始まる「保育実習・幼稚園実習指導」の授業ではないでしょうか。

実感し、語り合い、振り返る、その連続を通して成長する学生たち。
 「保育実習・幼稚園実習指導」は毎週木・金曜日の5 時限目と6時限目に行います。この授業は、コースの教員が全員集まり、ときに学生全体で、ときに分散してという形式で実施します。また、この「保育実習指導」はゼミとも連動しており、実践的な学びのなかで学生は保育者としての基礎を固めていきます。
 また、本コースでは、ゼミや授業のなかで学生同士の「対話」を重視しています。学生たちは実習等を通してさまざまな経験・実践をしてきます。個の「実践知」を学生間でシェアし合うのが「対話」です。これは、「実践知」の新たな獲得であると同時に、新たな「理論知」を得ていく貴重な場ともなっています。実践のなかで実感し、語り合い、振り返る、そして理論を学ぶ、そうした連続を通して、学生たちは高度な専門性を得ていく素養を培っていきます。

教員メッセージ(初等教育専攻 小幼コース)

石原直
教育学科 教授
石原 直
PROFILE いしはらすなお[2007年赴任]
専門分野:教育学
主な著書:単著「教師教育におけるリフレクションの役割」「授業の振り返りに内省の果たす役割」ほか
「セルフリフレクション」の導入による教員の資質の向上など、授業研究の転換や教師の成長を図るための研究に取り組む。
初等教育の専門家を育てる。
小学校教員としての専門性を学ぶ。
 小学1年生から6年生までの幅広い子どもたちを教える小学校の教員は、単に生活指導や授業ができれば良いのではありません。子どもにとっての初めての学習や人間関係づくり、すべての教科・領域を教えることなど、小学校教員には他の校種と異なる専門性が求められます。考え方や行動などにさまざまな個性を持っている子どもたち一人ひとりの思いや願いを受け止め、より良い成長を支えるための個に応じた指導や支援をすることが大切です。
 私のゼミでは、まず算数・数学にかかわる基礎的な知識や技能を学びます。ここでは、「数とは何か」から始まり、子どもたちの認識の仕方や算数が苦手な子どもの対応などを学びます。その後、学年を経るにしたがって模擬授業などを通した「子どもたちにとっての楽しい授業」をめざす授業創り、実際の小学校などの教育現場での学習・生活サポートを通した検証へと進んでいきます。

小幼連携、特別支援教育の土台を学ぶ。
小幼コースでは、「小1プロブレム」といわれる幼小連携の課題に対応するための幼稚園教育に関する科目や、幼稚園や小学校で増加している、うまく人間関係を築けなかったり、学習に対する苦手意識や学びにくさを感じたりする子どもたちへの対応などの特別支援教育に関する科目なども学びます。
 このような学びや経験を通して、一人ひとりの子どもたちを大切にし、「考える楽しさ」「学ぶ喜び」を子どもたちに伝えられる初等教育の専門家を育てます。

教員メッセージ(初等教育専攻 小特コース)

庭野賀津子
教育学科 教授
庭野 賀津子
PROFILE にわのかつこ[2007年赴任]
言語聴覚士・臨床心理士
専門分野:言語聴覚障害学、臨床発達心理学
主な著書:単著「親乳児間音声相互作用の発達的研究―音響分析による測定から―」、編著「特別支援教育支援員ハンドブック」、共著「ライフサイクルからよむ障害者の心理と支援」ほか
乳幼児のコミュニケーション発達や成人の親性発達について、脳科学的手法による研究に取り組む。
「科学的視点」と「実践力」を兼ね備える。
特別支援教育は「行」と「知」の融合。
 本学の特別支援教育の歴史は長く、多くの卒業生が全国の特別支援教育の現場で活躍しています。また、本学は聴覚障がい領域の免許を取得できる数少ない大学の一つです。「障がい児教育は教育の原点である」とよくいわれます。特別支援学校では子ども一人ひとりの障がいの種類や程度が違います。そのため、個々に対応した指導をしなければなりません。
 特別支援教育の現場では、教員が子ども一人ひとりの実態を的確に把握し、その子どもに合った指導法を考え、持てる力を伸ばす教育をしています。そこにはまさに教育の原点があります。そのような特別支援教育を実践するためには、学生時代にボランティア活動などを通して実際に障がい児とふれ合う機会をもつのはもちろんですが、それに加えて、障がいに関する心理・生理・病理などの幅広い専門知識を身に付けておく必要があります。

科学的根拠に基づいた教育のできる教員の養成をめざして。
 特別支援教育における専門性を身に付けるためには、単に教育実践から学ぶだけではなく、科学的根拠に基づいて障がいを理解し、適切な指導方法を開発していく力を持つことが必要だと考えます。私は、学生教育に力を注ぐ一方で、脳科学的手法による基礎研究に取り組んでいま
す。そして、国際会議などで研究成果を発表し、国内外の研究者たちと議論を交わすことによって、常に最新の知見を学び、それらを学生教育に還元するように努力をしています。
 私のゼミでは、実践力と分析的視点をもった学生を育成するために、特別支援学校や障がい者施設でのボランティア活動、各障がいや脳科学に関するアクティブラーニング、ゼミ論文作成の指導などを行っています。そして、科学的視点と実践力を兼ね備えた特別支援学校教員を社
会に送り出していきたいと考えています。

教員メッセージ(中等教育専攻)

朝倉充彦
教育学科 教授
朝倉 充彦
PROFILE あさくらみつひこ[2014年赴任]
専門分野:教育学
主な著書:『東アジアの学校教育~台湾スタディツアー・記録と論考』(共著)、『大正新教育における初等教育の教育方法改革』(単著)ほか
大正期を中心に展開された我が国の新教育運動を研究対象に、その教育実践とその思想・理論を考察している。
授業は、言葉でいかに相手に伝えるのかを学ぶ場。
持っている知識や技術を学生自らの言葉で語り合う。
 担当は、「教育学の基礎」「教育学概論」「教育方法論」「道徳の指導法」です。「教育方法論」では、講義一辺倒でなく、ディベートやグループディスカッション、さらにはプレゼンテーションを全員に課すなど、学生自身に活動してもらうように工夫しています。それは、単に理論を学ぶというのではなく、持っている知識や技術を学生自らの言葉で語り合うことで、自分にまだ足りないのは何かを自覚してほしいと考えるからです。
 また、授業内容を振り返り内省を促すという目的で、学生には授業後にコメントペーパーの提出を求め、さらにその内容を抜粋し次回の授業で紹介するようにしています。話す、聞く、書く、という繰り返しを通して、学生は新たな気付きを獲得し、論理的な思考を身に付けていくわけです。教員となった時、現場で向かい合うのは子どもたちだけではありません。同じ学校の教師仲間や保護者に対し、しっかり説明することが必要な場面も多くあります。私の授業は、言葉でいかに相手に伝えるのかを学ぶ場でもあるのです。

大正新教育運動の遺産を現代の教育にいかす。
 研究では、近代日本における教育方法史を専門にしています。大正新教育運動などの実践事例なども踏まえた歴史研究が主なテーマで、宮城県でいえば名取や涌谷といった郡部での実践にスポットをあててきました。この運動は、国が主導したものではなく、それぞれの学校が置かれた状況のなかでさまざまな創意工夫がなされた民間の教育運動であり、現代にいかすことのできる実践も数多くあります。こうした研究の成果も、「教育方法論」の授業のなかで紹介するよう心がけています。

教員メッセージ(中等教育専攻)

菅井邦明
教育学科 教授
菅井 邦明
PROFILE すがいくにあき[2007年赴任]
専門分野:コミュニケーション障がい学、特別支援教育
主な論文:「認知症高齢者に対する介護職員の発話調節」(共著)、「アルツハイマー型痴呆患者の終末期音楽療法」(共著)、「ネットワークを利用した不登校児・障害児支援システムの開発」(共著)ほか
発達障がい児の各種支援プログラムに参加し、共同研究に取り組む。
特別支援教育を学ぶ上で、理想的な環境がここにある。
福祉や医療の視点も加え、特別支援教育を学ぶ。
 私が担当する特別支援教育は、教育に加え、福祉や医療などの分野とも密接なつながりがあります。通常の子どもを対象とする教育の場合は、教科教育に特化する形での教員育成が可能でしょうが、特別支援教育の場合は、この子の人生にとってどんな目標がよいのか、両親はどんな期待を持っているのか、といった視点も重要になってきます。また、医学の進歩によって、脳の微細なところまで観察できるようになってきたことから、特別支援教育では、子どもの行動を医学的な見地から分析する医学的な知識も必要になってきました。さらには、障がいのある子どもと健常な子どもが一緒に学ぶインクルージョン( 一体化)が世界の潮流となっていますが、これは、「共に学ぶ、共に生きる」という福祉の理念につながるものです。
 その意味では、教育、福祉、医療が一堂に会する東北福祉大学は、特別支援教育を学ぶ学生にとって、本来あるべき姿、理想的な環境といえるのではないでしょうか。

ボランティア活動や実習体験を教材のひとつにして。
 本学には、理論と実践の融合を重んじる「行学一如」という基本的な理念があります。学生は、大学での学びだけでなく、サークル活動やボランティア体験、アルバイトなどを通してさまざまな経験をします。ゼミでは、そうしたそれぞれの体験観察を教材にして発表や討論を行っていますが、こうした学びが可能になるのも、本学の学生が実習やボランティア活動等で、常に多くの人とかかわっているからです。学生個々の「行」と「学」を融合させる教育にともに取り組むなかで、特別支援教育に対する理解を確固としたものにしていきましょう。

教員メッセージ(中等教育専攻)

大西孝志
教育学科 教授
大西 孝志
PROFILE おおにしたかし[2015年赴任]
専門分野:特別支援教育、聴覚障害、言語障害
主な著書:共著『特別支援教育ハンドブック』、『新訂版学校保健実務必携』、『新しいことばの指導法』ほか
自治体における特別支援教育の体制整備にもかかわっている。大学で身に付けた知識を、地域・学校・子どもの実情を踏まえ、柔軟にいかすことができる人材を育てたい。
特別支援教育を通して、一人ひとりに応じた支援のできる教員へ。
「インクルーシブ教育」に対応できる人材育成。
 教育学部では、小・中学校、高等学校の免許状(基礎免許状)に加えて、4領域(聴覚障害、知的障害、肢体不自由、病弱)の特別支援学校免許を取得できます。4領域を横断的に取得できる大学は全国的に少なく、また、聴覚障害領域の免許を取得できる大学は、東北・北海道には2校しかありません。
 近年、障がいのある子どもと障がいのない子どもがともに学ぶ「インクルーシブ教育」が推進され、また通常の学級においても、特別な支援を必要とする子どもが一定程度の割合で存在することが明らかになってきました。特別支援教育を深く学ぶことが、さまざまな教育的ニーズに対応するための土台となる。それが、本学部が特別支援教育に力を入れる大きな理由です。

「教育の原点」である特別支援教育の学び。
 特別支援教育は、「教育の原点」といわれます。特別支援教育の現場では、少人数を基本とし、子どもたちの実態把握をしっかりと行い指導に当たります。オーダーメイドの教育とでもいうのでしょうか。個に応じた教育というのは特別支援教育に限ったことではありませんが、教員になるのであれば、この「教育の原点」である特別支援教育についてしっかりと理解することが、とても大切です。
 また、本学は障がいのある子どもの学習支援、放課後支援、障がいのある人への支援など、多くの学生が何らかの形でボランティア活動を経験しています。このことは将来、教育現場で子どもたちと向かい合った時、大いに役立つものとなるでしょう。